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電通デジタル、企業の業務システム活用に向け従業員体験向上を支援する「Employee eXperience(EX)ReDesignプログラム」を提供
2025年6月13日 11:00
株式会社電通デジタルは12日、企業の業務システム活用に伴う従業員体験の向上を支援するサービス「Employee eXperience(EX)ReDesignプログラム」を提供開始した。
電通デジタルでは、近年、多くの企業において、業務システムを導入したものの、活用度の低さや、操作ミスの頻発、多大な学習負荷などの問題が生じていると説明。その結果、導入コスト以上の効果を創出することが難しく、従業員体験や生産性の低下を引き起こしているという。
こうした課題の要因としては、システムが業務に合致していない、システム活用後の効果が従業員に見えづらい、ユーザビリティが悪い、導入背景や目的が伝わっていない、の4つが挙げられるとしている。
電通デジタルは、これまで幅広い業種の企業に業務システムの導入支援を行い、導入時の従業員体験価値の最大化において多数の実績を有していると説明。今回のプログラムはこの専門性を生かし、企業の業務システム活用における課題導出から従業員体験およびUIのデザイン、従業員への理解浸透までを統合支援し、従業員体験価値を最大化することで企業の事業成長に貢献する。
現状業務インサイト導出のステップでは、現場でのフィールドワークを行い、現状の業務プロセスとその周辺環境を広く把握し、業務の流れや利用者、利用シーン(一般的な利用/特別な利用)などの観点から業務のパターンを整理する。そのパターン別に課題を構造化して、対処すべき課題を特定する。
従業員の心理や業務に即したシステムとするべく、Contextual Inquiry(現場での観察やインタビューにより、利用状況や作業を把握する手法)や、サービスブループリント(顧客体験と従業員の業務を併せて整理する方法論)、Business Process Management Network(ビジネスプロセスをモデリングするための標準的な記法)などの多様なアプローチを用いて、徹底的に従業員視点で体験を理解する。
従業員体験デザインのステップでは、把握した業務課題を解決するシステムの価値やコンセプト、機能、コンテンツを明確化し、それらを体現する理想シナリオを設計する。その上で業務システム活用によるKGI/KPIを策定し、一連の業務フローを設計する。
システムのKGI/KPI策定とともに、行動科学に関する知見を活用し、従業員が現場レベルで効果を実感できる中間KPIにまでブレイクダウンすることで、その効果を可視化する。
情報設計/デザインのステップでは、設計した業務フローをもとに、システムの画面構造を設計する。さらにプロトタイプを作成し、ユーザー検証で改善を重ねた上で実用を開始する。
一般的なユーザビリティルールや、UIに関するトレンドを抑えつつ、オブジェクト指向UIデザイン(ユーザーがタスクで扱うモノを起点にしてデザインする方法論)を活用して、従業員が業務において使いやすいUIをデザインすることで、より良い従業員体験とビジネス効果を実現する。
活用および浸透施策の実施のステップでは、システムの利活用を促進していくためのロードマップを策定し、システムの浸透を促す各種施策を企画、実施する。また、その後のモニタリングを通して分析を行い、改善につなげる。
導入システムの背景にある事業やDXにおける戦略を社員一人一人に理解してもらうため、経営からの変革メッセージングやエバンジェリストの設置などのエンゲージメント施策のほか、従来の思考や行動慣習の修正を図るリフレーミング施策を展開する。
また、サービスでは、企業の具体的なニーズに応じた個別サポートも柔軟に対応する。
電通デジタルは、今後も業務システム活用において、従業員体験価値の最大化と事業成果創出に向けた一気通貫の支援を実施し、企業の事業成長に貢献していくとしている。